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ブラームスはお好き [本]

あなたが恋愛をとり逃がしたことにたいして告訴します。

ブラームスはお好き (新潮文庫)

ブラームスはお好き (新潮文庫)

  • 作者: フランソワーズ サガン, 朝吹 登水子, Francoise Sagan
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1961/05
  • メディア: 文庫


ポール、39歳。
長年付き合った年上のロジェという恋人がいるが、浮気性の彼の自由さに孤独を感じていた。そんなとき出会った若く美しい青年シモン。ポールに夢中になるシモン。そんな彼に彼女もいつしか心を許すようになるが、二人には15という年の差があった・・・

フランソワーズ・サガンの『ブラームスはお好き』です。


9月も半ばを過ぎました。

遅ればせながら、私のブログでも「ブラームス解禁」です。

ともすれば、午後1時30分スタートのドラマになってしまいそうな内容なのですが、思い浮かぶのは洒落たフランス映画。舞台がパリというだけじゃなくて、サガンの心理描写、登場人物のセリフに雰囲気があるんですよね。

恋愛に年の差は関係ないと言うけれど・・・

もし、あなたがポールだったら?

長年付き合っている彼女がいる未婚の男性は、この本で微妙な女性心理を学んでおきましょう。


さて、ポールとシモンが音楽会で聴いたブラームスの“ちょっと悲壮な”コンチェルト。

作品の中では曲名までは書かれていないので、映画ではどうなんだろうと思って調べてみたら、『さよならをもう一度』という名で映画化されているんですね。

イングリッド・バーグマンはどんな横顔を見せてくれたのかな。

映画で使用されたのは協奏曲ではなくて、交響曲第3番の第3楽章。

どこか物憂げでロマンティックな旋律がぴったり・・・なのですが、ここは原作どおりコンチェルトを。

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲

  • アーティスト: パールマン(イツァーク), シカゴ交響楽団, ジュリーニ(カルロ・マリア), ブラームス
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2004/06/23
  • メディア: CD


“ちょっと悲壮”といえなくもないヴァイオリン協奏曲第1楽章。

イツァーク・パールマンのヴァイオリン、カルロ・マリア・ジュリーニ シカゴ交響楽団の一枚です。

いかにもブラームスといった感じのシンフォニックな楽章ですが、時おり顔を覗かせる甘美な旋律はまるで花が開くよう。

パールマンは、まろやかで美しいヴァイオリンの音でブラームスの想いを歌い上げています。

どこまでも優しいブラームス。


ブラームス、私は好きです。


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e-g-g

ポッチさん こんばんは

いよいよ「ブラームス解禁」!
ブラームス向きの日和になってきましたね、嬉しき哉
(わざわざのリンク、ありがとうございます)

土曜日に、山へ出かける直前にこの記事を拝見。
関越自動車道を走りながら、ずっとブラームスの第三交響曲が
ヘルメットの中で響いてました。

『ブラームスはお好き』、読みました。
『さよならをもう一度』、見ました。
どちらもきれいさっぱり忘れました。
それはそれは多感なころの経験、
その頃の様々と一緒に、
きっと消しゴムで消してしまったのでしょう。

“時おり顔を覗かせる甘美な旋律はまるで花が開くよう”
コンチェルトは、パールマンで聴くと、
この感じが良く出そうですね。
私がよく聴く、オイストラフおじさんとセル爺さんのは、
渋さが売り物。
甘美とは、ちと遠いです。

さぁ、これからしばらくは、
しっかり聴きましょう、ブラームス。
by e-g-g (2007-09-24 21:55) 

ポッチ

e-g-g さん、こんばんは。
e-g-g さんに背中を押していただいて、私もどうにか解禁することができました。

>関越自動車道を走りながら、ずっとブラームスの第三交響曲が
ヘルメットの中で響いてました。

山へと向かう大空の下で思うブラームス。いいなあ。ヴォリームを最大に・・・でも、スピードは控えめに!

e-g-g さんは映画も本も体験済みなんですね。たしかに消そうと思えば消えてしまいそうなストーリーではあるんですよね。
私にとっては特別な一冊になりましたが、それは題名の持つ魅力によるのもたしか(というより決定的?笑)。

「オイストラフおじさんとセル爺さん」(笑)のはジャケットがいいですよね。もちろん、中身も聴いてみたいです。渋いのも、これからの季節ならいけそう!です。

これからしばらく、私もしっかり聴いていきたいと思いますので、よろしくお願いします♪
by ポッチ (2007-09-25 00:49) 

coco

こんにちは♪

サガンは『悲しみよこんにちは』は読みましたが、『ブラームスはお好き』は読んでいません。それに、イングリッド・バーグマンが好きなのにもかかわらず映画も観ていません...
バーグマン45歳の時の作品らしいですが、青年フィリップ役アンソニー・パーキンス、長年の恋人ロジェにイブ・モンタンだったんですよね。
うふっ、バーグマンの写真集を持っているので、その中からカンニングしました♪少し年齢を感じるバーグマンの顔、でも相変わらず美しくシックで魅力的。彼女が揺れ動く女ごころをどう演じたのか私も興味あります。是非近いうちに観たいと思いました♪私も勉強しなきゃ??って何を?(笑)
交響曲3番がピッタリな感じです♪

パールマン!彼の演奏は本当に優しく、繊細で美しいと思います。
今年の秋にも名古屋に来てくださるのですが、今年は行けなくて残念です...(涙)
by coco (2007-09-25 16:10) 

ポッチ

coco さん、こんばんは♪
私も『悲しみよ こんにちは』も読みましたが、印象に強く残ったのは『ブラームスはお好き』の方でした。あ、決して題名のせいじゃなくてです。

私は『カサブランカ』くらいしか観たことがないのですが、バーグマンは本当に美しいですよね。そんな美しいバーグマンが微妙な年齢の、しかも幸せとは言い切れない女性をどうやって演じているのか興味あります。

>私も勉強しなきゃ??って何を?(笑)

ドキッ!笑って誤魔化してますけど・・・ま、まさか coco さん、悩めるバーグマン状態!?あーあー、私にはアドバイスできない!(笑)

実は、今回の記事には紆余曲折ありまして、当初は交響曲第3番を取り上げるつもりだったのですが、
e-g-g さんの記事を読んで、ヴァイオリン・コンチェルトに、
coco さんのYOU TUBE情報を見て、ジュリーニ指揮の一枚に、
なったのでした。
ジュリーニとパールマン、二人とも歌心たっぷりという点で相性もバッチリです。

パールマン、生で聴いたら感動間違いなし!ですね。私もコンサート行けそうにありません。残念ですゥ。
by ポッチ (2007-09-26 03:02) 

ブラームスはお好き、4・5年前に読みました。
ちょうど長く付き合う恋人と新鮮な恋とに悩んだ時に、友人に勧められた一冊です。
読んだあと、逆に悩みが膨らんでしまいましたが(笑)
友にそれを言ったら、ちゃんと悩んで考えてからの決断が必要だから、時間かせぎよ~って。
とても懐かしい一冊でした。
by (2007-09-28 12:07) 

ポッチ

ecoroco さん、こんにちは♪
あら!悩めるバーグマン状態は ecoroco さんだったのですね。
さぞ、悩ましい選択だったでしょう。はたしてエンディングは・・・(妄想中)。ポールにだったら、シモンをオススメしたい私ですけど、最後は本人の決断。時間稼ぎさせてくれるなんて、いいお友達ですね。

私も悩める友達を見つけたら、そっとこの本を渡してあげようと思います。
(私が悩んだときは、どうしましょう??)
by ポッチ (2007-09-28 14:09) 

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