6000人の大合唱 [テレビ]
永遠のライバル、早稲田と慶應。
日本を代表する二つの私立大学が今回の主役です。(『その時 歴史が動いた』 NHK)
今から 63年前の10月16日、最後の早慶戦があったことをご存知でしょうか?
今では、 プロ野球≧高校野球>大学野球 といった感じですが、当時の野球人気を支えていたのは大学野球でした。
しかし、戦況が悪化するにつれ、野球は敵国のスポーツとして禁止され、六大学リーグも解散させられてしまいます。
そして、昭和18年9月22日大学生の徴兵猶予が停止され、20歳以上の法文科系の学生たちも徴兵されることに。もちろん、早稲田・慶應の学生も例外ではありませんでした。
そんな状況の中、慶應の主将である一人の学生が立ち上がります。
「最後にもう一度、早慶戦がしたい」
白球に青春をかけた若者たちが死を覚悟したとき、抱いた思いは同じだったのでしょう。
この願いがみんなを突き動かしていきます。
そして、徴兵検査の9日前、学徒出陣前の最後の早慶戦が行われることになりました。
「出陣学徒壮行早慶戦」。
“野球道”の早稲田と“理論野球”の慶應。
当日、観客席に集まった学生は 6000人。
試合の結果は、早稲田 10 - 1 慶應 でしたが、彼らにとってもはや勝ち負けなど関係ないことだったのでしょう。
試合後は自分の大学の校歌や応援歌を歌うのが常ですが、その日は早稲田は慶應の応援歌を、慶應は早稲田の校歌を歌って互いの健闘を称えたそうです。
どんな思いで歌ったのでしょうか。
ゲストの関根潤三さんが「先輩の気持ちが綿々と受け継がれるもの」とおっしゃっていましたが、ハンカチ王子の汗も斉藤和巳投手の涙もあの時代から受け継がれてきたものだと思うと感慨深いものがありました。
銀杏の葉っぱが色づき始めた頃、神宮に足を運んでみようかな。
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